コルブの経験学習とブログ記事の話

前回の続き。

「コルブの経験学習」とプログラミングやブログ記事との関係性について、考えてみた。

経験学習に該当しないもの

以下のような記事は技術ブログではよくあるだろう。

  • 勉強会に参加した
  • 本を読んだ
  • MOOCを受講した

しかしこれらの記事は、おそらく経験学習に該当しないと思われる。
これらの事柄は「体系化・汎用化された知識を受動的に習い覚える知識付与型の学習やトレーニング」であると思われる。(カッコ内は 「経験学習」とは? - 『日本の人事部』から引用。)
もちろん、これらの記事が良くないとか劣っているとか、そういう話ではない。コルブの経験学習モデルで論じている範囲の外にある、というだけの話である。

注意事項:

出発点は実務じゃなきゃダメなのか、というと、そういうことはない。

プログラム書いてて詰まった……はどうだろうか??

コルブ自身の書物に当たったほうがいいかなぁと思いつつも

抽象的概念化とは、(中略)持論をつくり出すことです。持論とは、その人固有の経験から抽出されたコツ(○○のときは△△になると上手くいく)や法則(○○ならば△△)で、学問上の普遍的な理論とは性質が異なりますので、区別する意味で「マイ・セオリー」と呼ばれます。
本 のp.115より

これを手掛かりに考えると、言語の仕様などは「言語のルール」であって、「マイ・セオリー」ではない気がする。

逆にいうと、人によって答えが違うものは「持論」になりえる。

「自分なりのコツや法則」ということは人によって意見が違ってくるってことだ。

例えば「上手い設計とはどういうものか」という問いに対する答えは人によって異なると思う。

EM meetup で話し合い/設計ナイトで話し合い

ってことは、それが人によって違うってことだ。

言語仕様そのものを話し合うことはないでしょ。TrueはいつでもTrueだ。

プログラミング記事

プログラミング関連で、経験学習の結果出てきた記事は、どのようなものだろうか?

「具体的経験・内省的観察・抽象的概念化」を噛み砕いていうと、次のようになると思われる。 すなわち、「自分でいろいろやってみて、その結果を踏まえていろいろ考え出した知見なんだけど、こういうときはこうすれば上手くいくんじゃないかなぁ」という風になると思われる。そういう内容の記事は、経験学習の記事と言える。そしてそのような記事は確かに存在する。
例えば、以下の記事などが有名だ。

経験学習とブログ